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耐久性を飛躍的に高める最新表面処理技術の紹介

耐久性を飛躍的に高める最新表面処理技術の紹介

はじめに

ベトナムを含むアジアの製造現場では、ねじや締結部品の耐食性確保、トルク安定、RoHS/REACH適合が同時に求められます。塩害や薬品洗浄による錆、量産での摩擦係数ばらつきは不良や寿命低下を招きます。本記事では、水蒸気プロセス、亜鉛フレーク系皮膜、Zn–Niめっき、電気亜鉛/溶融亜鉛、パシペート、三価クロム系など最新表面処理技術を比較し、環境・用途別の選定基準と量産立上げの要点を提示します。

最新表面処理技術の全体像(概要)

表面処理は、ねじや締結部品に防錆・耐摩耗・機能付与・美観をもたらす重要工程です。使用環境によって求められる性能は大きく変わり、海浜地域では塩害、化学プラントでは薬品腐食、屋外長期では紫外線や湿度、高温環境では酸化が主要な劣化要因となります。適切な処理選定はこれらのリスクを軽減し、寿命と信頼性を向上させます。

また、締付トルク T は T ≈ K·F·d で表され、摩擦係数の安定化が軸力の再現性を左右します。摩擦が不安定だと、締結不良や過剰締付による破損リスクが高まります。そのため、処理の種類だけでなく、摩擦特性の管理も不可欠です。

規格や規制面では、JIS・ISOによる表面処理規定、耐食性評価試験(ISO 9227等)、およびRoHS指令やREACH規則などの環境規制が選定・調達の基準となります。これらを踏まえた仕様設計が、グローバル市場における適法性と競争力の確保に直結します。

技術詳細(ねじ 表面処理技術 最新)

水蒸気プロセス(アルミ向け・環境配慮)

アルミ合金表面に水蒸気を反応させ、ベーマイト皮膜を形成する新技術です。膜厚は約3µmで、ADC12やA7xxx系でも陽極酸化並みの耐食性を発揮します。設備は回転搬送やバラ置きに対応し、非破壊膜厚測定で品質管理が可能。薬液を使わず排水負荷が低いためRoHS/REACH対応にも適していますが、複雑形状や密閉部では反応ムラ防止設計が必要です。

ジオメット(六価クロムフリーの高耐食薄膜)

水系で六価クロムを含まず、塩水噴霧試験2000時間以上の耐食性を示します。薄膜で寸法影響が少なく、水素脆性の懸念が低いことから高強度ねじにも適用可能。屋外構造物や塩害地域で多用されます。

ニッケル亜鉛めっき(Zn–Ni)

Znに約15%のNiを添加し、耐食・耐熱・耐摩耗性を向上。過酷環境や化学雰囲気に強く、車両・建材・産業機械などで採用。コストはやや高めですが、ベトナムでも量産供給が可能です。

電気亜鉛/溶融亜鉛めっき

電気亜鉛+三価クロムは安価で外観性が高く、標準的な防錆に適します。溶融亜鉛は厚膜で重防食に優れ、傷がついても犠牲防食作用が働きますが、寸法精度が求められる精密部品には不向きです。

パシペート(不動態化)

ステンレス表面に極薄の酸化皮膜を形成して耐食性を高める処理です。ワックス付与により潤滑性やかじり防止効果も追加可能で、食品設備や海洋機器に有効です。

環境配慮型クロム化成(三価系)

三価ユニクロや三価クロメートなど、環境規制に適合する表面処理。RoHS/REACH対応が必須の輸出製品で広く採用されています。

コラム:トルク管理と摩擦係数の設計

締付トルクは摩擦係数に大きく依存します。量産では座面やねじ山の摩擦安定化が重要で、データロガ付きトルクレンチやIoT計測で係数トレンドを監視し、異常値を早期検知します

出典: ISO 4042:2022 ・ ISO 10683:2018

実務への応用(ベトナム製造業 ×オータのソリューション)

選定チェックリスト(環境/要求特性/規制・調達)

使用環境や要求仕様に応じて表面処理を層別します。海岸や化学雰囲気ではジオメットやZn–Ni、軽量化部材には水蒸気プロセスが有効です。トルク安定や寸法影響の最小化、重防食の優先順位を整理し、RoHS/REACH適合や三価系指定の証跡取得も確実に行います。

工程設計と量産立上げ

前処理(脱脂・ブラスト等)で密着性を確保し、膜厚・焼付・搬送条件を安定化させます。検査は非破壊膜厚測定と外観・密着性の組み合わせで実施し、SST・湿潤サイクル・ねじ込み反復などで信頼性を検証します。作業要領や検査基準、ロット管理票など標準化文書を整備します。

調達・サプライチェーン設計

ベトナム調達はコスト・リードタイム面で優れ、少量多品種にも対応可能です。サプライヤ監査では設備能力、排水処理、三価/六価フリーの実績、ロット間の再現性を確認し、在庫やMOQ設計を最適化します。

IoT×品質管理の実装

トルクデータや膜厚・SSTデータを収集・可視化し、SPCで傾向を監視します。ダッシュボード化によるトレーサビリティ確保と、アラート閾値設定による是正対策の迅速化を図ります。

ケーススタディ(想定)

  • 海浜建材ボルトにジオメット/溶融亜鉛を適用した重防食化
  • 自動車・FA用アルミ部品に水蒸気プロセスを導入
  • 設備保全ネジにステンレス+パシペートを採用し、かじりを防止

オータの提供価値

オータは用途・環境別の候補処理を短リスト化し、評価計画を設計します。ベトナム調達では量産実績サプライヤを選定し、条件最適化や非破壊膜厚管理など品質監査を伴走します。さらに新技術(水蒸気プロセスなど)の事業化動向も継続的にフォローします。

まとめ

本記事では、水蒸気プロセスやジオメット、Zn–Niめっきなど最新の表面処理技術を比較し、環境・用途別の最適選定や検査・標準化の重要性を解説しました。海浜・化学・高温などの環境層別と摩擦安定化設計が、耐久性と品質を飛躍的に高めます。

実務提案としては、小規模DOEによる処理条件の最適化、前処理・焼付・搬送条件の固定化、RoHS/REACH対応や三価クロム証跡の取得を推奨します。

ぜひオータまでお問い合わせいただき、評価試験やベトナム調達での適用検討をご相談ください。

さいごに

サンプルや資料などのご相談は本メールにお返事いただくか、弊社担当営業までご相談ください!

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オータベトナムではねじやボルトの締結部品などの既製品販売をはじめとして、
モノづくりの裾野である切削加工、検査、組み立て、梱包なども対応を行っております。
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