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最新の締結技術とは?製造業を変える自動化とAIの活用

最新の締結技術とは?製造業を変える自動化とAIの活用

はじめに

ねじ締結は製品の信頼性や安全性を左右する重要な最終工程です。しかし近年、熟練者の高齢化や人手不足、設計サイクル短期化、トレーサビリティ要求の高まりによって、手作業中心の運用は限界を迎えています。世界的に産業用ロボットの稼働台数は増加傾向にあり、2023年には約428万台に達しました。特にアジア地域は全体の7割を占め、締結工程の自動化・高度化は必須条件となっています。本稿では、生産技術・品質管理・調達担当者向けに、ねじ締結自動化の基礎、トルク管理やJIS/ISO規格、AI/IoTの最新動向、ベトナム製造業における導入事例と効果を詳述します。

ねじ締結自動化の基礎と構成要素

自動化の目的は「安定品質」「スループット向上」「技能依存低減」です。工程は以下の3つで構成されます。

  • 供給:パーツフィーダや姿勢制御装置で安定供給し、光学・重量センサーで詰まりや混入を防止します。
  • 締結:適正トルク・角度制御と位置精度向上を実現。クラッチ制御や画像補正技術で精度を維持します。
  • 検査:トルク・外観を自動判定し、データベース化して工程改善に活用します。

カムアウト(ドライバがねじ頭から外れる現象)やトルク過不足など典型的なトラブルには、多段締めや素材別条件設定で対応可能です。

規格とトルク管理(JIS/ISO)

JIS B 0205はメートルねじの基準山形・寸法体系を規定し、ISO 16047はトルク–軸力試験条件を定義しています。これらの規格を活用することで、締結条件の標準化と比較検証が可能となり、品質の安定化に直結します。重要部品では締付データ保存と製番管理によるトレーサビリティ確保が不可欠です。

最新自動化設備事例

  • ABLシリーズ:M0.4〜M6対応の微小ねじ専用機。精密トルク制御で不良率ゼロの実績があります。
  • HMシリーズ:6,000rpm対応で、多品種少量生産向けの高速締結ロボット。条件切替の迅速性が特徴です。
  • THL900-EN01:高トルク対応で、大型構造部材の締結に適用。作業時間を30%削減します。

AI・IoTによる品質管理と予知保全

AI解析により異常兆候を早期検出し、予知保全を実現します。IoT連携によって遠隔監視や全点データ保存が可能になり、品質不良の再発防止に役立ちます。また、画像処理技術を用いた外観検査の自動化で、ゼロディフェクト体制を構築できます。

ベトナム製造業での導入メリット

ベトナムは低コストかつ柔軟な生産対応が可能で、自動化導入により以下の効果が期待できます。

  • 人手不足の解消と技能依存低減
  • 少量多品種対応力の強化
  • 品質安定化と不良率削減
    オータベトナムは、JIS/ISO対応ねじ供給からIoTトルク管理までを一貫して支援します。

まとめ

締結工程の自動化とAI活用は、品質保証を「結果検査」から「過程管理」へと進化させます。JIS/ISO規格に基づく条件設定とデータ駆動型最適化により、コストと品質を同時に向上させることが可能です。ベトナム市場を含むグローバル競争で優位に立つため、早期導入と標準化を進めることを推奨します。

さいごに

サンプルや資料などのご相談は本メールにお返事いただくか、弊社担当営業までご相談ください!

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オータベトナムではねじやボルトの締結部品などの既製品販売をはじめとして、
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